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私が医師になった25年前は、医学部や大学病院では「美容外科」や「美容皮膚科」はやっていなかった時代ですので、修行をしたければ、大手美容クリニックに就職(転職)するしかありませんでした。
今では日本最大手になった美容クリニックが、当時は、藤沢院と横浜院の2院しかない時代、まずは、そちらに面接に伺いました。
診療が20時までだったようで、『面接は、診療後の20時以降に来てください。』と言われました。それが、私が初めて美容クリニックの中に入った瞬間でした。しかし、患者さんもスタッフさんもだれもいない暗い中なので、よくわかりませんでした。
その後に、「共立美容外科」さんに面接に行きました。
共立美容外科の院長先生からは、『普通の医療は、医者が一番(偉いの)ですが、美容の場合は患者さんが一番です。ですので、普段の様子を見てもらいたいので、13時に来れますか?』と、おっしゃっていただきました。
13時は、本当は一番忙しい時間だと思うのですが、それをあえて私のために時間を取ってくださったわけですから、正直、最初に面接に行ったクリニックのほうが3倍給与が高かったのですが、そちらは断って、共立美容外科さんでお世話になることになりました。
最初に面接に行ったクリニックよりも、給与が3割程度でしたが、今でも、共立美容外科さんでお世話になったことは感謝しております。
その後、別の大手クリニックに転職しました。そこは、「美容外科クリニックでの勤務経験者は雇わない」という方針のクリニックでした。なぜなら、『前の職場では、こうやっていましたよ!』とか、『私は、別の方法のほうが良いと思います・・・』、『今の、このやり方は間違っていると、自分は思います。』と言われるのが、面倒だからです。
正しいやり方よりも、昨日まで精神科医だったり、直近まで循環器内科医だったりの美容の知識が全くない新米ドクターを安く雇って、「この方法が絶対に正しいんだ!」と教えるほうが、全国チェーンの場合は、教えるのがラクだからですね。
まぁ、気持ちはわからなくはありませんが、「本当に患者様のためになっているのか?」と言われれば、疑問です。
私は経験者だったので、本当なら入職できなかったのですが、先輩の紹介で、たまたま経験者でも入れてもらえました。
エラのボトックス注射(エラを細くする注射)を担当することになって、本来であれば、噛んでもらって、エラが一番出っ張っている箇所にマーカーで印を付けてから、力を抜いてもらって、マーカーの場所に注射するのが正しいやり方です。
なぜなら、噛みながら注射をすれば、痛いからです。ですので、事務所にマーカーを貰いに行きました。
ところが、『噛んでもらいながら注射すれば、出っ張るから、マーキングする必要はありません!』とのことで、確かにそうですが、『でも、噛んだ状態で注射したら、痛いですよね?』と言ったら、『マーキングする時間と、それを取る時間がもったいないでしょ!』とのことで、結局、マーカーは貰えませんでした。
確かに、マーキングする時間の15秒、それを落とすのに15秒、計30秒を節約できるかもしれませんが、それと比べて、患者さんの痛みをできる限り少なくするのとでは、どちらが大切なのでしょうか?。
次の日は勤務はお休みでしたが、朝一で事務所に行って、退職届を出して、その日に退職しました。
給与は良かったのですが、仕方ありません。マーキングする30秒をケチるために、患者さんに痛い思いをさせることは、私には許せなかったからです。
その後は、脂肪吸引をメインで行なっているクリニックにアルバイトに行きました。
そこでは、例えば、脂肪を1リットル吸引すると10万円、2リットル吸引すると20万円、3リットル吸うと30万円など、吸った量によって施術料金を請求する仕組みになっていました。
ですので、吸った脂肪をペットボトルに入れて、それを証拠として見せて、金額を請求していました。
吸えた脂肪が2,5リットルであれば、本来なら25万円のはずですが、ペットボトルを見せる前に、証拠のペットボトルに水道水を入れて、3リットルに見せかけていました。当然、請求額は30万円です。そこもすぐに退職しました。
別の脱毛をメインでやっているクリニックにもアルバイトに行ったことがあります。
そこでは、「全身脱毛キャンペーン!、全身脱毛5回30万円を買ってくれたら、ダイヤモンドリングをプレゼントキャンペーン!」というのを行なっていて、たまたま全身脱毛を1回だけ受けて引っ越しで通えなくなってしまった患者さんから、解約と返金の希望がありました。
すると、本当は経理担当者は毎日いるのに、『経理担当者が海外出張で2カ月帰ってこないから、返金には2か月かかります。』と嘘を付いて、まずは返金を引き延ばす。それで諦めてくれたらラッキーです。
しかし、4回残っていたら24万円分残っているわけですから、諦められる金額ではないわけです。2カ月経って、『経理担当者が海外から帰ってきたのですが、返金額は確かに24万円です。
しかし、プレゼントで差し上げたダイヤモンドリングが25万円相当なので、解約なら返金どころか、むしろ1万円払ってもらえませんか?』と脅して、結局、お金は返さないわけです。もちろん、ダイヤモンドリングは25万円もしません。
てか、全身脱毛が30万円なのに、プレゼントしたダイヤモンドリングが25万円相当って、そんはことあるわけないです。
ですので、このような患者様を騙すようなことを散々見てきたので、そのようなことは私の良心に反するので、開業した、というのもあります。
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