これらは、不純タンパク質の含有量が多く(特に、豚のゼラチンなど)、アレルギーで注入部位が腫れたり赤くなったりすることがあります。何より、心配なのは「抗体」です。
「抗体」とは、たんぱく質が体内に入った際、それを排除しようとする体の防御反応のことです。
粗悪なボトックスは不純タンパク質がたくさん入っていて、注射すると「抗体」が起こりやすくなり、ボトックス自体もたんぱく質のため、一緒にお薬までもが排除されてしまうと効果が無かったり、持続期間が短くなってしまう恐れがあります。
正規品は米国のアラガン社の製品で、中国製などの粗悪品と比べ、含有たんぱく質の量が約1/10です。
(ボトックス自身もタンパク質のため、含有ゼロにはできません)
そのため、アラガンのボトックスは「抗体」がでにくいと言われています。
ドイツ製のゼオミンは、含有たんぱく質の量が、アラガン社製と比べ、約1/8になっていて、抗体が発生するリスクがより少ないお薬です。
『シワ取りや多汗症改善の注射=ボトックス』というほど、これまで、シワ取り・多汗症の治療にはボトックス(アラガン社製)が多く用いられてきました。しかし、ボトックスには薬剤の中に含まれるタンパク(複合タンパク)の含有量が多く、そのタンパクに対する抗体(中和抗体)が体内にできやすく、繰り返し利用をすると効果が出にくくなったり、効果の持続が短くなることがありました。
そこで、そのタンパクを大幅に低減し、抗体をできにくくして繰り返しの利用を可能にしたのが、このゼオミン(Merz社製)なのです。